2009年4月18日土曜日

Eisai Co. Sign License Agreement for Urief for ASEAN Countries 

エーザイが経営戦略説明会(2009-04-17:ANA Intercontinentalにて)
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat  知財高裁審決取消判決(横浜ゴムの請求を認容)(2009-04-15判決)

 前立腺肥大症に伴う排尿障害改善薬として、ユリーフ(エーザイの商標)を常用している壮年・高齢者が著増しているとSANARI PATENTは推察するが、エーザイはユリーフのアセアン諸国、インド、スリランカにおけるライセンス契約締結について先日(2009-04-02)発表した。経済産業省がアセアン日本会合準備室を発足(2009-04-15)させたが(Sub Siteの2、04-15記事)、エーザイの新興国展開にも活用べきであろう。
 経済産業省といえば、同省はエーザイの内藤記念くすりの博物館を、近代化産業遺産に認定している(エーザイは2009-04-13発表)。
 これらの話題を掘り下げると、エーザイをめぐる知識の追求は限りないが、ここには標記の説明会の内容を要約するにとどめる。しかし、専門用語も多いので、野村証券・東洋経済の会社四季報のエーザイ紹介を先ず引用して、理解に資することとする。「エーザイの特色は神経系・消化器系に強み。認知症薬、抗潰瘍薬を世界展開。米国MGI買収でガン関連分野に注力。業績は堅調で、MGI買収で営業益約100億円上乗せ。海外比率62%」。

 昨日、内藤晴夫社長の1時間半にわたる説明によれば、売上高は2005年度6013億円、2008年度7800億円から2011年度1兆円を計画し、営業利益は各957億円、1225億円、2000億円としているが、「成長戦略については、一つの世界戦略では、もはや成長は望めない。日・米・欧・アジア、各々の地域特性に合わせた成長戦略が必要」と述べた。

 先ず国内について、売上高の国内比率は現在約43%であるが、4事業、すなわち、診断薬、一般用医薬品、医療用医薬品、ジェネリック(SANARI PATENT注:特許権期限後の後発医薬品)の全てにわたって、予防・疾病管理・最新治療の各段階に寄与し、日本における現代医療の流れの全てをカバーする戦略である。これは、Human Health CareがSelf Medicareを基盤として健康保険におけるジェネリック活用のグローバルな政策趨勢(医療経済)に即応すると共に先端医薬品の開発を並行させる戦略であって、わが国のみならず全世界の趨勢に適合するものと、SANARI PATENTは考える。

 米国事業については、MGIとの統合を軸として、ガン・クリティカルケア領域へのシフトを加速するとしている。また欧州事業については、欧州を一つの市場と捉え、地域本社(欧州ナレッジセンタ)に本部機能を集約し、高い効率性を確保するとしているが、これは他の大手製薬会社にも見られる方向性と、SANARI PATENTは考える。

 アジア成長戦略については、高成長を持続する新興国・中間所得層へのブランド品浸透を企図しているが、わが国の香港・中国旅行者にとっては、Tiger Baumの故事が想起されるのではないかと、SANARI PATENTは考える。
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