2008年11月23日日曜日

Google Street View Discussed by Diet 

GoogleのStreet View、その諸国状況について衆議院総務委員会(2008-11-13)の議事状況
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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 GoogleのStreet Viewを活用することは、全世界の常識だが、「(GoogleのStreet Viewを)自分では見たことはございません」という電気通信所管・総務大臣が答弁している議事録を(SANARI PATENT要約)を先ず見る。

1. 総務大臣の感想
1-1 質疑: 自民党の松本文明ですが、インターネットの検索エンジン、GoogleのStreet Viewというサービスを見たことがあれば、感想はどうか。
1-2 応答: 自分で見たことはない。ただ、人から、友人から、「あなたの家の周辺を見たよ」ということを聞いたことがあるのと、私の事務所の人達が、何か多分Google・Street Viewと思われるものを見ているのを、覗いたことがあるぐらいです。
2. Street Viewで素晴らしい風景
2-1 質疑: GoogleのStreet Viewは、車の屋根にポールを立てて、約2メータ-50センチの位置に360度写るパノラマ特殊カメラを取り付けて道路を走り、風景を上下左右、全部撮影している。従って、鳩山大臣自宅の住所を入力すると、そこにカメラが届いて、家から何から全部写る。通りをずっと見ることができる。要するに、住宅地図を立体化して現実そのままという形で見ることができるサービスである。
 従って、いながらにして観光地の素晴らしい風景を見たり、友人の様子を見たり、楽しいものである。一方、税務署が課税物件を見る、都市計画当局が現況を見るなどに役立ち、非常に有意義な面がある。しかし、犯罪者にとっても、大変すばらしいツールと思うが、警察庁の見識はどうか。
2-2 応答: Street Viewに対しては、地図の利便性向上を歓迎する声の一方で、プライバシー保護や防犯の観点からの問題提起を聞いている。
 このような新サービスについては、今後どのように利用されてゆくか、防犯上の問題の有無を含めて見てゆきたい。

3. 映像の範囲
3-1 質疑: 3メートル以上の高さの塀以外だったら、庭先まで全部写る。例えば、ラブホテル街のカプルが出入するところ、外で男性が立小便している下半身、洗濯物など一目瞭然である。夏、ステテコ姿が世界中に発信される、この国のプライバシーの考え方は、どうなっているのか。
3-2 Googleは、人の顔やナンバープレートを解析し、自動的にぼかしを入れる技術・システムを導入している。ぼかし漏れの事例もあり、申し出の応じて削除している。
 プライバシー権は幅の広い概念であるから、国民各界各層の充分な議論が必要だが、総務省としてもインターネット上の情報流通を所管する立場から、Google等からヒアリングするなど、注視してゆく。

4. 国別の対応
4-1 質疑: フランスでは地域限定であり、カナダではサービスが停止されて、ストレートにサービスしているのは、日米のみのようである。米国では道路が広いが日本ではどうか。
4-2 応答: 米国では今年5月、日本とオーストライアでは今年8月から、GoogleのStreet Viewが始まった。
 フランスについては、ツール・ド・フランスノコースルートに限定してサービスを開始し、今年10月から全国5都市に範囲を拡大している。

SANARI PATENT所見
 鳩山総務大臣は「科学技術の光と影」を常に意識すると答えたが、GoogleStreet Viewなどの「光」の認識が、国政従事者にどの程度、認識・体験されているか、疑問である。
(記事修正のご要求・ご意見は sanaripat@gmail.com に送信下さい)
Google、Street View、鳩山総務大臣、プライバシー  

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