国際国内の諸Cartel事件発生
望月経済産業事務次官が旭硝子、シャープ、日新製鋼関連など諸問題について記者会見応答(2008-11-13)
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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1.内外のカルテル問題
1-1 質疑: 昨夜(2008-11-12)から今朝にかけて、EUの方で自動車ガラスのカルテルということで、旭ガラスが制裁金の支払いの対象になり、米国の方では液晶パネルで、シャープが制裁金の支払いに同意する。今週は、亜鉛メッキの鋼板をめぐって、公取が国内3社を刑事告発ということで、このようなカルテルがらみの問題が大手企業において相次いでいる事態について、経済産業省はどう対処するか。
1-2 応答: 指摘された案件は、それぞれの事情が異なり、一概に詳細一律に評価することは難しい。勿論、これらの企業に独禁法違反があったとすれば、誠に遺憾と思う(SANARI PATENT考察:「違反があったとすれば」と表現しているが、シャープは1億2000万ドルの罰金支払いに同意した)と報道されているので、もう少し事実を把握した応答が望まれる)。
各企業が法令を順守して、再発防止に万全を期することは不可欠の基本である。事象によっては、詳細を確認しないと、それがどういう程度のものであるのか、現時点でコメントするのは早い。
2.EUでのカルテル案件
2-1 質疑: この中ではEUの案件については、これからということと思うが、逆に日本の当局から見て、このEUの判断の是非もこれからか。
2-2 応答: 私どもも、それなりにどういう事情なのか、海外でも国外でも所管業界で起こっている案件については、関心をもってきちっと評価したいと思っている。特に、欧州におけるガラスの件については、決定書の内容をこれから良く確認・精査して、精査した上で企業側も対応するといっているので、それを注視し、適正な対応を促す。
3.価格130円の評価
3-1 質疑: ガソリン価格が130円台に入ったが、大体正常値に戻ったと認識するか。
3-2 応答: 価格について正常か異常かというのは、私どもが評価するのは、あまりいいことではないと思っている。ただし、原油価格について言えば、エネルギー白書に述べてたように、50ドルを超えるような部分というのはプレミアムだ、実需に基づかない価格だと言ってきたことから思えば、現時点で推移している原油価格は、それなりに想定された実需の市場で物事が決定されているというようには、評価できると思う。それを反映したガソリン価格になっていると思う。従って、引続き冷静な姿で、このような市場形成が行われ続けることを大いに期待し、そのための環境整備をしてゆく。
SANARI PATENT所見
シャープ、LG(韓国)、中華映管(中国)の、中小型液晶パネルの世界市場シェアは、3社計で27%であるが、東芝松下、サムスン、友達光電、日立、統宝光電気、ソニーを合算すると、約75%を日中韓企業が占めている。世界企業別にはシャープが首位だが、米国司法省の罰金決定も同社年間利益の2割程度のようである。シェアには全く比例しない決定がなされている。その事情も精細に検討すべきである。
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