2008年11月9日日曜日

Culture RemixとObama氏のキムチ好み

Obama氏のキムチ好みとCulture Remix: 日本コンテンツのグローバル発信における純日本性とカルチャー・リミックス性
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
Sub Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog 中小企業緊急信用保証
Sub Site http://d.hatena.ne.jp/SANARI/ 
Sub Site http://sanaripat.exblog.jp/

 Obama氏が韓国大統領と電話会談して、「キムチと韓国風焼き肉が一番好きな昼食メニューの一つ」と、親近感をアピールした由であるが(yomiuri.com: 7 Nov 2008)、インドネシア料理も勿論好物で、食文化のカルチャー・リミックスが完璧なObama氏と思われる。
 丁度、伊勢丹の「ISETAN STYLE Nov 2008」が「カルチャー・リミックスを特集しているが、内閣知財戦略本部がコンテンツに含めた日本食文化は、懐石料理等の純日本性を海外発信する着想で、純粋性確保のために「日本料理認定」の仕組みを海外で構築しつつあるようだから、「食文化の差異も、新旧も超えて、今、無限の可能性を秘めたパーティが始まります」という伊勢丹の概念とは距離がある。「カルチャー・リミックスは最初、既に完成されている楽曲の、テンポや音の素材・順序の変更など、様々な加工を加えることで、その曲の新たな魅力を引き出すリミックスを意味したが、今、食の世界でもグローバルなトレンドになりつつあります」と、伊勢丹は解説しているが、「多彩な食文化の良いとこ取りをして、同じテーブル上で創作意欲を刺激し、一つの料理として完成する無現の可能性を与える」と続けている中の、「創作」の語にSANARI PATENTは関心を持つ。

 丁度、野村証券の「資産管理誌」(Oct 2008)の巻頭にも、「カステラは長崎発祥の和菓子」と解説され、ポルトガルやスペインのバサバサした焼き菓子と全く異なる豊潤なカステラを創ったが、更に、中華菓子の桃饅頭とコラボレートして、艶やかな「桃カステラ」を創りあげた。篤姫と家定が賞味したカステラも、国産の創作だったのである。

 ここで知財専門家が連想するのは、Web2.0を構成する重要概念としての「マッシュアップ」であろう。オープンソースの技術を組合せて新たなサービスを創ることを意味し、最近、「良く出来過ぎて」評判のGoogle「グーグル・マップ」「グーグル・アース」も、インターネット上で公開されている情報とマップを組合せて新しいデータベースやサービスを創るマッシュアップと考えられるからである。
 更に知財専門家の検討は、「単なる寄せ集め」(aggregation)は進歩性・非自明性という特許付与要件を欠き、結びつけたところに特別の効果がある結合」(combination)にはこれを認めるという日米共通の特許審査基準を、コンテンツやプログラムにどの程度類推適用し、カルチャー・リミックスやマッシュアップの創造性を保護すべきかに及ぶはずである。
(記事修正のご要求・ご意見は sanaripat@gmail.com に送信下さい)
Obama氏、韓国大統領、キムチ、カルチャー・リミックス、マッシュアップ、カステラ

0 件のコメント:

コメントを投稿

登録 コメントの投稿 [Atom]

<< ホーム