明治ホールディングスのブランド力
乳業と製菓の明治Brand統合: 今月26日明治乳業臨時株主総会資料に見る明治製菓業績の詳細
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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先日、明治乳業の臨時株主総会(26 Nov 2008)招集通知が届いた。明治製菓と共に、「共同株式移転による完全親会社設立の件」を議決し、ブランド統合のもとで乳業・製菓の両技術開発効果を相乗し、かつ領域拡大を実現する計画を示している。
従って、明治乳業の今次株主総会資料には明治製菓の詳細な参考資料が添付されている。
SANARI PATENTが乳業と製菓の分野について最も関心を持つのは、遺伝子工学による食品の安全性と生産能率の向上、および、医薬品・医療方法の開発であるが、明治ブランドが、食品における「遺伝子組換忌避」の一部風潮の克服や、iPS実用化時代に向けての医薬品開発に、明治ブランドがどのように結びついてゆくのか、これは経営統合後の動きを見守るほかない。
来年4月1日設立予定の明治ホールディングスについて、明治乳業と明治製菓は既にその目的を次のように述べている(11 Sept 2008)(SANARI PATENT要約)。
1.共に旧・明治製糖を起源とする明治製菓(1916設立)と明治乳業(1917設立)は、これまで90余年の歴史において、明治製菓は菓子・食品から薬品に領域を拡大して「食薬兼業」企業へ、明治乳業は「乳素材」と「乳活用」の「総合乳業」に発展してきた。
2.わが国の食品工業は、中長期的な市場規模の縮小、世界的原材料高騰(SANARI PATENT考察: むしろ「世界的原材料変動」への弾力的対応が課題であろう)、成熟市場における企業間競争激化の一方、ライフスタイル・価値観は急速に変化し、食生活の多様化、健康意識向上、食の安全性意識の高まりのニーズに的確に対応すべき立場に在る。
3.明治乳業と明治製菓は、歴史的関係に加えて、商品の共同開発などを進めてきたが、経営の統合によりブランド力、研究開発力、技術力、マーケティング力等の経営資源を最大限に活用することにより、持続性ある成長戦略、差別化戦略を構築することが最良の選択肢であるとの結論に至った。
4.明治ホールディングス設立による統合効果としては、(1)新生「明治ブランド」の価値向上、(2)新需要創造による事業成長機会の拡大、(3)マーケティング力強化による競争力向上、(4)業務効率化とコストシナジー、(5)事業基盤・財務基盤の優位性強化を発揮する。
5.統合効果の早期実現のため、グル-プを再編する。
SANARI PATENT所見
本年7~9月の業績は、明治乳業・明治製菓両社との売上高の増加を示し、明治ホールディングスの2012年3月期には売上高1兆3000億円、経常利益500億円を想定している。グローバルに、
「MEIJI constantly pursues the unknown possibilities and endless dreams contained in food, the gift of nature.」
「MEIJI corporate brand is a testament to our commitment to all customers. As a constant source provider of new food experiences, MEIJI is dedicated to providing safe, tasty, and healthy food products.」の理念を展開してゆく有様を注目する。
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