2008年5月6日火曜日

Diet Discuss Tamivir and New Type Influenza virus

Diet Discuss Tamivir and New Type Influenza virus:タミフル、プレパンデミックワクチン備蓄など国会審議
弁理士 佐成重範 Google検索SANARI PATENT
別サイト http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog デジタル映像の著作権(2008-5-5記事)
別サイト http://d.hatena.ne.jp/SANARI/ キャノンのトナーカートリッジ米国新工場(2008-5-4記事)

  新型インフルエンザウィルス対策は、医薬品特許権の独占性に対する国際的対応の課題を内包している。先ず新型インフルエンザウィルスに対する認識を、現国会における質疑応答によって考察する。「地球規模課題審議官」というポストが外務省にあるが、その答弁も見られる。

1. 鳥インフルエンザH5N1型の各国発生状況
1-1-1 質疑(2008-4-24参議院厚生労働委員会:家西 悟委員)
韓国の危機警報レベルでは上から2番目に当たる段階に引き上げ、国防軍の出動により鳥を埋没しているが、その国防軍に感染が生じたと報道されている。韓国全土が高度警戒レベルのもとにあるが、日本政府の把握はどうか。
1-1-2 答弁(厚生労働省・西山正徳健康局長)
全世界で現在鳥インフルエンザ感染者が381名で、うち死亡者は240名である。中国・ベトナム・インドネシアは感染者が多く、韓国については、まだ人への感染事例は確認されていないと承知している。四月に入ってから家禽の農場に鳥インフルエンザH5N1型が発生し、11例が確認されている。国防軍出動については新聞報道で承知している。(SANARI PATENT注:「承知」の内容が矛盾している)。
1-2-1 質疑
新聞報道依存のみで危機管理できるのか。政府間で情報交換すべきである。
1-2-2 答弁(外務省・鶴岡公ニ地球規模課題審議官)
国連の鳥インフルエンザ担当官と国際情報交換のネットワークを構築している。年に一度は閣僚レベルの会合を持ち、また、最近の国際会議(28国)に両省出席した。(SANARI PATENT注: 1-1-2答弁の不完全さを質疑者も感じたようである。)
1-3-1 質疑
今次・感染症予防・医療法改正における「疑似症患者」「無症状病原体保有者」の分かりやすい定義はあるか。
1-3-2 答弁(西山)
疑似症患者は、38度以上の発熱および咳を主症状とする呼吸器症状を呈している方である。(SANARI PATENT注:省略したが、再度の同一質問でやっとここまでの答弁が出る)。無症状病原体保有者は、潜伏期間にある方である。

2. 治療薬およびワクチン
2-1-1 質疑(山本博司委員)
治療薬およびワクチンの備蓄状況について、予防効果があるといわれているタミフルなどの抗インフルエンザウィルス薬やプレパンデミックワクチン備蓄の現状はどうか。
2-1-2 答弁(西山)
タミフルについては、流通・備蓄と合わせて2800万人分を備蓄目標とし、平成19年度に備蓄を完了した。ワクチンについては、医療従事者等に接種するプレパンデミックワクチンを、平成18年度にベトナム・インドネシア株については約1000万人分、平成19年度に中国安徽株について1000万人分を備蓄した。
2-2-1 質疑(山本)
プレパンデミックワクチンの有効性・安全性の確認と備蓄量増加の体制はどうか。
2-2-2 答弁(西山)
新型インフルエンザに対するプレパンデミックワクチンの製造は、わが国では国内4社行うことができるが、4社合わせても国民の必要量には全く足らず、総合的に検討している。(SANARI PATENT注:「総合的」の内容の量的説明がない)。
プレパンデミックワクチン早期確保の方策として細胞培養等の技術開発、米国も5年間で細胞培養技術を開発すると発表しており、わが国でも予算要求してゆきたい。

3. SANARI PATENT所見
3-1 タミフルの副作用について審議が望まれる。
3-2 経口投与剤であるタミフルのグローバルな使用便益性が認められるが、経皮投与剤の普及も考究すべきである。
3-3 ロシュのタミフル特許権と、途上国タミフル需要即応対策の調整を円滑化すべきである。
3-4 新型インフルエンザウィルスの「新型」は、ウィルスの突然変異によって続出するが、備蓄と予見との調整を要する。
(記事修正のご要求・ご意見は sanaripat@gmail.com に送信下さい)
Influenza virus、Tamivir、新型インフルエンザ、H5N1型、プレパンデミックワクチン

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