2008年4月4日金曜日

Toppan Story of Functional Film and 3D Print

Toppan Story of Functional Film and 3D Print:Toppan Storyの多彩な展開、画像起立効果・多機能バリアフィルムなど
弁理士 佐成 重範 Google検索SANARI PATENT
別サイト http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog/ 弁護士需給の日米比較(2008-4-4記事)

バリアフィルムは、武田製薬の白黒バリアフィルム、カ-ボンレス・バリアフィルム、三菱化学の二軸延伸フィルム、シリカ蒸着フィルム、東レの酸化アルミ蒸着バリアフィルム、ユニチカのナノコンポジット技術によるバリアフィルム、大日本印刷の「フレキシブル有機ELなどディスプレイ向け低コスト化可能・単層構造・イオンプレ-ティング方式・超バリア性透明フィルム」など、技術競争が活発な分野である。

一方、ステレオ印刷の分野では、凸版印刷における技術開発の進捗が、裸眼立体画像印刷の多分野実用を可能にするとして、一般の注目を浴びている。
  
1. 凸版の特徴
1-1 Toppan Story Vol.45が到着した。表紙に「TOPPAN」、「トッパン」、裏表紙に「凸版印刷株式会社」とプリントされ、「印刷」に「解像度と色調調整の高度化」、「トッパン」に多機能バリアフィルムの「透明性」、「凸版」に「ステレオ印刷ポップアップ3D」(特許出願中)画像起立効果の「立体性」をイメ-ジさせる。
1-2 野村證券・東洋経済の会社四季報によれば、凸版印刷は業界トップを2分し、印刷技術を基盤としてエレクトロ関連精密部品等に多面展開し、ネットにも注力している。液晶フィルタのケ―タイ向け拡大、台湾のフィルタ-増強、金融向け会員カ-ドなど拡大増益し、海外比率は14%である。

2. 透明ハイバリアフィルム(凸版印刷記述をSANARI PATENT要約)
2-1  トッパンのコ-ティング技術や薄膜成型技術を核として創出した高付加価値商材で、国内透明バリアフィルム市場におけるデファクト標準化へのシェアを占めている。(SANARI PATENT 注:「バリアフィルム」の範囲は未確立である。表紙の写真からは家庭のサランラップやクレラップ、ワンラップの大型を想像する向きもあろう。凸版印刷の差別化特長については2-3)。
2-2  透明蒸着フィルム市場は、現在、年率7%程度で伸びている。凸版印刷のGL(Good Layer)フィルムは透明度および水蒸気や酸素の遮断性において優れたバリア機能を有する。
2-3  すなわち、その特長は、
2-3-1 高度バリア性能について
蒸着層とオ-バ-コ-ト層の2層構造による。
2-3-2 安全性・利便性について
  金属探知機による異物混入チェック可能、電子レンジ対応可能(SANARI PATENT 注:これらは非アルミ箔との対比で一般的である)。
2-3-3 環境適性について
  塩素系樹脂を使用しない。紙との複合容器は資源としての再利用性がある。
2-4 エレクトロニクス、医薬、医療分野にも高度特性が利用され、29国域、500社、5000点以上の商品に採用されている。
2-5 今後、液晶関連、建装材、太陽電池のバックシ-トなどへの進出を積極化する。

3. ステレオ印刷(2と同)
3-1 凸版印刷は、平面上の画像が切り替わったり(SANARI PATENT 注:この意味は、多角度その他、多様に考えられる)、立体感を持たせることができるステレオ印刷において、新製品「ステレオ印刷ポップアップ3D」(特許出願中)を開発した。これは裸眼で画像の起立効果を得るステレオ印刷として世界初の商品化となる。
3-2 凸レンズを並べて形成したレンチキュラ-レンズに、特殊な設計を施した3DCG画像の印刷物を組合わせることによって。キャラクタ-の起立効果を生じ、販促物、表紙、床面広告など多様な用途が考えられる。

4. SANARI PATENT所見
4-1 凸版印刷の「ステレオ印刷物」(発明の名称)について、特許公開2008-3-6は、課題を「レンズシ-トを使用しないでも、表面にレンズ機能を保持し、かつ、優れた立体品質を有すると共に、生産効率も良いステレオ印刷物を提供するとしている。
4-2 凸版印刷の技術開発全般を考察するためには、同社の英文ホ―ムペ-ジが有用である。
4-3 凸版印刷は平成19年度「バリアフリ-化推進功労者表彰」の内閣府特命担当大臣表彰優良賞を受けているが、「バリアフィルム」も連想させる。
4-4 余談になるが、各社交際用の壁掛けカレンダ-の多くは、受取側で壁掛け選択外になったり、年末廃棄になるが、凸版印刷の「現代の芸術シリ-ズ」は絵画のみを保存・掲示できるように配慮され、高度印刷技術の持続的な広告媒体になっている。
(この記事修正のご要求やご意見は、sanaripat@nifty.com に、ご記名ご送信ください)
Functional Film、3D Print、Toppan、バリアフィルム、ステレオ印刷物

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