2008年3月21日金曜日

IP Strategy for Open Innovation

IP Strategy for Open Innovation:「オ-プンイノベ-ションに対応した知財戦略」内閣知財戦略本部資料(2008-3-13)の考察
弁理士 佐成 重範 sanaripat@nifty.com  Google検索SANARI PATENT
別サイト http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog/ 知財侵害物品税関差止め件数の増勢 (2008-3-20記事)

  平成20年度内閣知財計画の策定に向けて、内閣知財戦略本部・知的財産による競争力強化専門調査会」標記報告がなされたので、その内容(SANARI PATENT要約)を考察する。

1.オ-プンイノベ-ションについての考え方
1-1 報告
いま世界経済は激動し、技術革新はいっそう高速化して、新ビジネスモデル構築の企業間競争を熾烈にしている。新技術開発や新事業創出には市場ニ―ズの変化を機敏に捉え、イノベ-ションを効率的に進めなければならない。このためには内部リソ-スのみならず外部リソ-スをも積極的に活用することが適切である。
1-2 SANARI PATENT考察
「外部リソ-スの活用」は従来、ライセンシ-契約、包括クロスライセンス契約、パテントプ-ル、M&Aなど、多様な形態でなされてきた。従って、今後の「新たなオ-プンイノベ-ション」の在り方が課題である。

2.オ-プンイノベ-ションと知財戦略の関係
2-1 報告
オ-プンイノベ-ションの考え方を採る場合は、知財戦略においても、知財を自己事業の「守り」に活用するクロ-ズドモデルの知財戦略に加えて、知財を外部との積極的なやりとりで「攻め」に活用するオ-プンモデルの知財戦略を採ることが必要である。しかし、この場合、他社と差別化する独自技術については、知的財産権を先ず獲得し独占実施による防護壁の構築が重要である。すなわち、クロ-ズドとオ-プンの適切かつ応変的な組合せによる高度な知財戦略が重要である。
2-2 SANARI PATENT考察
知財戦略については、一方において「国際標準化戦略」が強調されるが、デファクト国際標準化によってデジュ-ル国際標準化を取得するためには、企業グル-プの構築によってグル-プ内のオ-プンイノベ-ションを達成し、グロ-バルな市場占有を取得することが必要である。複数グル-プによって複数国際標準化がなされる場合(ITUのファミリ-コンセプトなど)もあるが、このような場合に各グル-プのクロ-ズドイノベ-ションが、差別化をもって作用し、世界市場の占有度を競うこととなる。
(この記事修正のご要求やご意見は、sanaripat@nifty.com に、ご記名ご送信ください)
Open Innovation、IP Strategy、国際標準化、知財戦略、内閣知財戦略本部

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