2008年2月19日火曜日

TOSHIBA Manufacturing Center

TOSHIBA Manufacturing Center :東芝生産技術センタ-の「七つのコアテクノロジ-」
弁理士 佐成 重範 sanaripat@nifty.com  Google検索SANARI PATENT
関連記事http://sanaripatent.blogspot.com/ 特許の質(2008-2-19)

  東芝は本日、「HD DVD事業の終息について」と題して、「今後の事業戦略を総合的に検討した結果、同事業を終息することを決定いたしました」と述べ、「当社商品をご愛用いただいている全世界のユ-ザ-の皆様に対しては、安心してお使いいただくために、商品に関するサポ-トおよびアフタサ-ビスは、今後も継続します」と確約した。
 東芝のブランド価値等には影響なく、同社の発展は、下記七つのコアテクノロジ-によって、これも確約されている。

1. 生産技術戦略の着眼点
1-1 「どこに着眼するか」は、全ての戦略の基本であり、この意味で、総合電機大手・東芝の生産技術センタ-が掲げる「七つのコアテクノロジ-」を、知財関係者として注目すべきである。(以下SANARI PATENT要約)
1-1-1 仕組みを作る
  モノづくりの仕組みを構築する統合生産システムは、次の諸システムを包括するが、さらに新たなシステムが開発され、内包されてゆく。
1-1-1-1 製品の受注・調達・在庫情報をシ-ムレスにつなぎ、生産変動に迅速に対応するシステム
1-1-1-2 工場の生産情報(進捗・品質))をリアルタイムに収集すると共に、インタ-ネットを活用して、世界に展開する工場を遠隔管理するシステム(海外製造拠点の製造実行支援システムなど)
1-1-1-3 量産ラインを早期に立ち上げるため、シミュレ-ションしながら製造ラインの最適設計を行うシステム(仮想設計技術など)
1-1-1-4 生産から販売までを管理するシステム
1-1-2 ミクロを探る
   半導体デバイスや液晶ディスプレイなど電子デバイスの高集積化を実現するための薄膜プロセス技術(プラズマ生成、薄膜塗布)などを開発している。
1-1-3 接合をみつめる
ケ―タイなどのモバイル機器の軽量化、薄化、小型化のため、電子部品を実装する配線基盤の小型・高密度・高信頼性を開発している。
1-1-4 光で制する
1-1-4-1 レ-ザ技術分野では、高効率・高出力の加工用レ-ザ光源、エネルギ-制御、波長変換技術、その溶接・切断、マ-カ、半導体・液晶デバイスのリペアへの応用を開発している。
1-1-4-2 検査技術分野では、画像処理技術による微細パタ-ン検査、品質モニタリング技術を開発している。
1-1-5 部品を極める
高精度レンズ金型の加工、シミュレ-ションによる緩衝ゴム形状の適正化、樹脂成形、公差解析技術などを開発している。
1-1-6 動きを考える
低電力・低騒音のダイレクトドライブモ-タ洗濯機(高磁力希土類マグネットを採用)、磁界解析・構造解析の最適設計などを開発している。
1-1-7 製品を造る
マカトロ技術による超精密組立、超量産の可能化により、高速シ-ル(ケ―タイ用液晶パネル)、リサイクル可能熱可塑性樹脂による半導体パッケ-ジなどを開発している。

2. SANARI PATENT所見
  野村證券・東洋経済の会社四季報(2008・1集)によれば、東芝の営業利益は昨年3月期の2584億円から、今年3月期2900億円、来年3月期3200億円としている。
(サイト上でのコメントはお受けしておりませんが記事修正のご要求は、sanaripat@nifty.comにご送信下さい)
東芝、コアテクノロジ、ケ―タイ、ダイレクトドライブモ-タ洗濯機、高磁力希土類マグネット

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