2012年4月20日金曜日

わが国ガラス工業の世界市場地位、旭硝子と日本板硝子の現況

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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液晶用ガラス基板、太陽電池パネルタッチ用ガラス、自動車用ガラスなど、ガラス産業の世界経済における重要性は高度で、かつ、わが国ガラスメーカーのシェアが高いから、その動向は極めて注目すべきであるが、特に、旭硝子と日本板硝子の最近の情勢が多様に評価され、関心を深めざるを得ない。
日経業界地図2012は、「世界のガラス需要Lehmann Shock後、急激に落ち込んだが、各国の景気対策に伴う自動車や液晶テレビの需要回復が牽引役で、液晶パネル向けガラス基板の需要は大きく改善、自動車向けの出荷も底入れした」と述べ、「ガラス各社は新興国向けを拡大、旭硝子はロシアに世界最大の窯を稼働させたほか、ブラジル・ペルーに新規投資し、年米での足場を固めている。スマホ用のガラスも市場が急拡大し、日本板硝子はベトナムに新設備建設を決定、旭硝子は表面保護ガラス市場に本格参入し、高砂工場に200億円を投ずる」(SANARI PATENT要約)など、事業環境を積極的に評価している。なお主なガラスの世界シェア(2010)について、旭硝子、日本板硝子、フランス・サンゴバンは各14%、米国カーディアン7%、米国PPG4%、セントラル硝子2%。太陽電池保護ガラスは、旭硝子35%、フランス・サンゴバン29%、日本板硝子11%。液晶用ガラスは、韓国サムスン30%、旭硝子25%、日本電気硝子21%と表示している。
一方、会社四季報において、「旭硝子は建築・自動車用ガラスで世界最大級、液晶パネル用ガラス基板で世界2位」と特色付けられながら、業績評価は「続落」と評価され、「日本板硝子は英ピツキントン買収、板ガラス世界首位級」と特色付けられながら、業績評価は、「主戦場の欧州に加え、中国も板ガラスが不振」とマークされている。
次世代イノベーションに直結する両社の、経営総合知財の発揮が期待される。
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