2011年10月3日月曜日

「未来開拓技術実現プロジェクト」推進の経済産業省新規予算要求

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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平成24年度予算要求要求の新規項目を見ると、現時点における各省庁の知恵の出しぶりが窺われるが、経済産業省は「未来開拓技術実現プロジェクトの推進」について先ず、次のように述べている。
「かつてない空洞化の危機と、わが国が抱えるエネルギー・環境制約等といった構造的課題を克服し、将来の成長の姿を描くために、既存技術の延長線上にない、夢のある「未来開拓技術」によって日本再生を果たすべく、国が研究開発で新たな道を切り開くべき分野を絞り込み、研究開発投資を重点化する。」
具体的には、新規予算要求として、
(1) 次世代自動車向け高効率モーター用磁性材料技術開発(新規40億円要求)→ ジスプロシウム等のレアアースを使用せず、従来以上に強力な磁性体の開発等を行い、電力消費の半分を占めているモーターについて、設計及び施策を行い、エネルギー損失を25%削減できる高性能モーターを実現する。
(2) 超低消費電力型光エレクトロニクス実装システム技術開発(新規60億円要求)→ 光配線、光素子を開発し、電子機器の省電力、高速、小型化が可能となる光エレクトロニクス技術を実現することにより、今後電力消費が急増すると予想される電子機器の消費電力を大幅に(サーバーの場合は3割)削減する。
(3) 革新的バイオマテリアル実現のための人工遺伝子合成技術開発(新規20億円要求)→ 微生物内の遺伝子反応全体をシミュレートし、人工的な遺伝子合成、および、それを微生物に組み入れる技術を開発することにより、革新的バイオ技術による、新材料、医薬品、水素等の高効率生産を実現する。
(4) 先進未来開拓技術基盤整備事業(新規53億2000万円要求)→ 新たな未来開拓技術を生み出す先進的な研究開発に取組み、光回線と電子回路の融合による電子機器の飛躍的な大容量化・省電力化・小型化や、革新触媒とCO2や窒素等の活用による機能性化学品の更なる用途拡大を目指す。
(5) 革新的製造プロセス技術開発(ミニマルファブ)(新規25億円要求)→ 多品種少量生産の半導体製造において、エネルギーコストや設備投資を大幅に削減することが可能な小型製造装置(ミニマルファブ)の開発・実証を行う。
(6) 戦略的国際標準化加速事業(新規13億3000万円要求)→ 実証データの収集等による国際規格原案の開発や、高度な知見を有する人材の活用等を支援すると共に、業界団体等の内部でのコンセンサス形成を必須としない新たな国際標準提案制度(トップスタンダード制度)を活用する企業の国際標準提案に係る取組を促進する。
SANARI PATENT所見
上記(6)の国際標準化戦略関連技術開発は、デジュールスタンダードとデファクトスタンダードの両面から、国際競争力ある特許権取得の必要性を強調してきたSANARI PATENTの主張に合致するものと考える。
(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

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