2011年7月22日金曜日

次世代原発「さよならウラン、こんにちはトリウム」の意義

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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今日(2011-07-22)の日経ビジネスは「さよならウラン、こんにちはトリウム」と題して次のように述べているが(SANARI PATENT要約)(逸早く2011-04-07発表の再出)、その論旨は、東洋経済(2011-06-11)「旧式フクシマと差は歴然、より小型・より安全にトリウム原子炉の可能性」の論旨とも通ずるものがある。
先ず日経ビジネスは、
(1) 今次福島原発大事故発生に先立つ2011-01-25に、中国科学院は戦略的先端科学技術特別プロジェクトとして、トリウム原発の研究開発を行うと発表した。このように、未来の原発としてトリウム原発には米中印が、福島事故以前から、続々参入している。
(2) トリウム原発は、過熱し始めれば小さな栓が溶けて溶融塩は鍋に排出される。コンピュータも電動ポンプも不要で原発の安全が守られる。大気圧で運転されるから、福島原発のような水素爆発は発生しない。放射能漏れもなく、制御不能状態が長く続くことはあり得ない。
(3) トリウムは連続的にウラン233を生成することによりトリウム自体の燃料を増殖し、同量の燃料からウランの約90倍のエネルギーを生成する。ウラン233の核分裂反応によりプルトニウム(核兵器材料)を発生することがない。トリウム溶融方式では、燃料が最初から溶融しているから、燃料棒のメルトダウンということは起こりえない。
(4) The Wall Street Journal(2011-03-19)も、「今こそ、トリウムのポテンシャルを見出すべきだ」と述べている。
上記東洋経済の記事は、亀井敬史の述作によるが、次のように述べている(SANARI PATENT要約)。
(1) 現在、世界で稼働している原発は第一ないし第三世代の構造だが、第四世代の原発として注目されるのがトリウム原発である。これこそ「本質的な安全性」を持つ原発と考えられている。
(2) トリウム原発の溶融塩炉では、燃料棒も圧力容器も不要で小型化できるため経済的であると共に、燃料の溶融事故は起こり得ない。
(3) 日本のスタンスでは、究極の原発に現実味も定まっていない(SANARI PATENT考察: 認識自体が欠けているのではないか)。
(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください) 

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