2010年8月3日火曜日

Phases of ORIX Strategies for Changing World Economy Structure

ORIX事業構造 の環境即応変容と利益確保の態様
弁理士 佐成 重範 Web検索 SANARI PATENT
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(8)(承前2010-07-30記事)不動産販売収入については、需要の後退に対応して新規開発を抑制してきたが、賃貸不動産の売却も控えた。
(9) アドバイザリー業務収益が米州で増加し、船舶関連収益がアジアで増加した。
(10) 子会社オリックスクレジットの株式51%を三井住友銀行に譲渡し、また、オリックス証券株式会社の全株式とメネックスグル-プ株式会社の株式22.5%の交換により、175億円の利益計上を得た。
(11) 海外の持分法適用会社の貢献などにより、持分法投資益86億円を得た。
◎ SANARI PATENT所見
 ORIXの2010-03期純利益が前期比72%増など好調を示したことをめぐって、今次ORIX報告には学識者等に対するトップの応答が披歴されたが、以下に注目点を編集しておく。
(1) 「製造業の環境」と「金融関連サービス業の環境」の変化様相の対比→ リーマンショックの前後で市場のルールが変わり、製造業では、新興国向けをも中心に「モノづくり」しなければならない時代となったが、商社を含めて非製造業では未だ次のルールが見えていない。特に金融の世界では、リーマンショック以前には、「金融の世界は完璧な市場に向かって進化を続けている」という前提が生きていた。全ての取引がその前提で行われてきたのに、その完璧に向かっていた筈の市場がもろくも崩壊してしまった。それでも崩壊以前のルールだけは残っているから、リーマンショックの後遺症から未だ完全には脱却できていない(SANARI PATENT考察: そのような状況のもとで、ORIXのような弾力的金融業務が機能する局面が増えているのではないか)。
(2) 「総合」か「選択と集中」か、を経て「分散」へ→ ORIXが金融危機の中でも黒字経営を緯持できた背景に「分散化」があったかと言えば、結果的に分散したので、意図的にではない。ORIXには現在、6つのセグメント(メンテナスリース、法人金融サービス、不動産、投資銀行、リテール、海外)があるが、事業の柱としては15から20ほどあり、既存部門に隣接する成長性ある事業を手掛けていった結果、その事業が発展して収益源に育った。(以下次回)
(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)  

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