2010年3月12日金曜日

Concerns for Renesas with Portfolio of Global Market-Leading Semiconductor Products

 日立次期社長発言で、ルネサステクノロジーの動向に関心高まる
弁理士 佐成 重範 Web検索 SANARI PATENT
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 ルネサステクノロジーは、日立製作所55%、三菱電機45%の出資比率(資本金1045億円)で2003-04-01に設立され、連結従業員数2万5000人を擁してマイコン、ロジック・アナログ等のシステム製品、ディスクリート半導体製品、SRAM等のメモリ製品の開発・設計・製造・販売、サービスの提供を事業内容とし、グル-プ会社数は国内19社、海外20社に達している。2009-04に就任した赤尾 泰社長は、「ルネサステクノロジーの半導体製品が様々な電子機器に搭載されることを通じて、豊かなユビキタスネットワーク社会の実現に貢献すべく事業を進める」と述べている。
 従って、Reiter 2010-03-11:2018JST報道の、日立・中西宏明次期社長「半導体事業には距離を置く措置を採った」発言の帰趨が、ルネサステクノロジーについて極めて注目されることとなる。同報道によれば、日立・中西宏明次期社長は次のように述べている(SANARI PATENT要約)。
(1) 三菱電機と共同出資の半導体会社ルネサステクノロジーは、NECエレクトロニクスと2010-04に合併する。半導体事業には距離を置く。2010-04以降、合併新会社に対する日立の出資比率は30.62%に下がる予定だが、ずっと持ち続ける予定はない。今後、段階的に出資比率を下げていく。
(2) 今の日立グル-プのカバレッジは大き過ぎる。日立は総合電機路線を修正し、社会インフラ事業に経営資源を重点配分する方針である。
(3) 日立グル-プ経営について選択と集中を進め、今後、遠ざける事業が出てくる。ボラタイルで市場変化が激しく、安定収益をあげ難いものについては、距離を置く。
(4) すでに液晶事業についても距離を置く措置を採っており、中小型液晶パネル製造の日立ディスプレイや、液晶パネル事業のIPSアルファテクノロジーの売却交渉を進めている。
(5) 冷蔵庫、洗濯機、エアコンなどの白物家電事業については、中国やインドでの展開により生き残る力があり、あきらめていない。
(6) 英国運輸省の鉄道車両正式契約延期には、正直に言ってがっかりしたが、「延期」と受け止めている。
SANARI PATENT所見
 日立は2010-03期に4年連続の最終赤字の見込であり、2011-03期の黒字化には尋常でない決意をもって臨むと解する。
(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

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