2010年2月2日火曜日

Nippon Steel’s Joint Venture in India for Production of Automotive Cold-Rolled Steel Sheets

 新日鉄がインドのタタ製鉄とジョイントベンチャー
弁理士 佐成 重範 Web検索 SANARI PATENT
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 インドの自動車工業発展に即応すべく、新日鉄はインドタタ製鉄との合弁事業計画(冷間圧延鋼板製造)を発表したが(2010-01-29)、ここにはこれら新日鉄の内外事業計画の基礎をなす世界経済情勢の認識について、確認することとする。
 新日鉄グル-プの2009-10-01~12-31期における4四半期ぶりの黒字確保をめぐって、新日鉄は次のように述べている(SANARI PATENT要約)。
1. 先進諸国において、失業率の高止まり等、厳しい状況が続いたが、特に中国を始めとするアジア諸国が成長軌道に回帰するなど、全体として景気は緩やかに持ち直してきた。
2. 日本経済は、鉱工業生産指数や輸出数量指数の復調が見られる一方で、建設投資の低迷や、厳しい雇用・所得環境は変わらず、景気は持ち直しつつあるものの、足取りは弱く、厳しい状況が続いた。新日鉄グル-プはこの環境変化に対処しつつ、収支を徐々に改善したが、対前年同期比では大幅な減収減益となった。
3. 国内鉄鋼市場において、建設・土木分野の鉄鋼需要の低迷が続く一方で、製造業分野は、政府の景気対策に加えて、海外需要の回復により活動水準が持ち直してきた自動車・電機等で鉄鋼需要が回復してきた。一方、海外鉄鋼市場は、アジア諸国の景気回復により鉄鋼需要は好調に推移した。この結果、全国粗鋼生産量は第3四半期で2661万トンと、前年同期を上回る水準に達した。新日鉄の粗鋼出荷も量において前年同期を上回ったが、売上高は減収した。
4. エンジニアリング事業については、過去の受注プロジェクトのリスク管理および収益改善に注力し、対前年同期比で売上高は減収ながら営業増益した。
5. マンション分譲において都心大型物件の引き渡しが順調に推移し、都市開発事業は対前年同期比で増収増益した。
6. 化学事業において、電極向けピッチコークスの需要が、内外在庫調整の進展により底入れし、タール製品や化学品市況の上昇と相まって、コールケミカル事業など化学品事業は堅調に推移した。
7. 電子材料事業においては、回路基板用材料は需要家の在庫調整で低稼働であったが、ディスプレイ材料は旺盛な需要により好調を維持した。
8. システムソリューション事業においては、クラウドへの取組を強化し、国内トップクラスのクラウド型Web会議サービスの提供を開始したが、部門全体では減収減益した。
SANARI PATENT所見
 上記は新日鉄のグル-プ全体に関する昨年末までの趨勢であるが、部門により異なるトレンドを認識できる。
(コメントは sanaripat@gmail.com   にご送信ください)

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