2009年2月27日金曜日

Illegal Access Reported by METI 

平成20年の年間不正アクセス行為発生状況、アクセス制御機能研究開発状況
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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 アクセス制御機能の研究開発は知財専門家の職務遂行のためにも最優先の課題であるが、昨日、国家公安委員会、総務大臣、経済産業省(担当:商務情報政策局情報セキュチティ政策室)連名で標記状況が公表された(2009-02-26)。その内容(SANARI PATENT要約)を考察する。

1. 不正アクセス行為の発生状況
1-1 平成20年中に全国の都道府県警察から警察庁に報告された不正アクセス認知件数は2289件で、うち海外から214件である。
1-2 被害を受けた特定電子計算機のアクセス管理者の数は、プロバイダ1589件、一般企業685件等である。
1-3 認知の端緒は、警察活動1567件、利用権者からの届出656件等である。
1-4 不正アクセス行為後の行為は、インターネット。オークションの不正操作(他人になりすましての出品等)1559件、オンラインゲームの不正操作(他人のアイテムの不正取得等)457件、ホームページの改竄・消去152件、インターネットバンキングの不正送金37件等である。
1-5 不正アクセス行為およびその助長行為の検挙件数は1737件および3件である。

2.不正アクセス行為の手口等
2-1 検挙対象においては、ID等から容易に推測されるパスワードが使用されていたなど、利用権者のパスワードの設定、管理の甘さにつけ込んだものが1368
件、識別符号を知り得る立場にあった元従業員や知人等によるもの163件、フィッシングサイトにより入手したもの88件、スパイウェア等のプログラムを使用して識別符号を入手したもの46件、言葉巧みに利用権者から聞き出した、または覗き見たもの26件などである。
2-2 検挙された被疑者の年齢は、10歳代48人、20歳代42人、30歳代35人等である。
2-3 不正アクセス行為の動機は、不正にお金を得るため1498件、オンラインゲームで不正操作を行うため120件、情報の不正入手12件等である。

SANARI PATENT所見
 海外からの不正アクセスが著増していること、プロバイダの被害が漸増していること、インターネットオークションやオンラインゲームなど、ICT利用としてグローバルに発展が望まれる分野で多発していること、識別符号窃盗型行為が多く、管理者の自覚不足が見られることなどに注目すべきである。
(記事修正のご要求・ご意見は sanaripat@gmail.com に送信下さい)
Illegal Access、不正アクセス、プロバイダ、識別符号、インターネットオークション

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