2008年10月4日土曜日

OTAKU as Japan Brand, Japan Culture and Japan Contents

Defining the Meanings of Japan Brand, Japan Culture and Japan Contents: 日本ブランド、日本文化、日本コンテンツの核心を明確に
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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 現在、内閣知財戦略本部では「日本ブランド戦略の策定」に向けて論点整理を進めている。その内容を見ると、先ず次のように自問している。
(1)  総花的でなく、ポップカルチャー等の日本が強みとする分野に政策資源を集中すべきではないか。
(2)  日本ブランドのコンセプトを明確にすることが必要ではないか。
(3)  海外でも流通し易い国際共同制作を強化すべきではないか。
(4)  具体的に、どのような取組を行うのか。

SANARI PATENTが見るところでは、政策よりも事実が遥かに先行している。
既に4年前、ベネチア・ビエンナーレ展では独立の展示館「オタク展」が欧米諸国の展示館に優って人気を集め、「オタク」は国際的に通用する流行語になっていたのに、内閣知財戦略本部の論議の中で「オタク」という言葉自体見受けない。

 一方、朝日新聞社の野嶋 剛・台北支局長は、「(日本発の)オタク文化のアジアでの席巻は、単なる一時的な流行現象を超えて、一種のアジア共通文化の誕生を思わせる様相すら見せている」と考察しているが(Weekly Toyo Keizai 13 Sept. 2008)、その結びにあるような、「オタクたちは、生涯を通じてよく似た消費動向や趣味を抱えて生きてゆく可能性が高い。民族や国家、あるいは、ナショナリズムという既成の概念を超えて、オタクという普遍的なテアイデンティティを形成する可能性すら秘めているのではないだろうか」という考察を通り越して、既にバネチアでその「可能性」は実証・実現され、日本ブランド、日本コンテンツ、日本文化という「ナショナリズム」を超える域に達しているとSANARI PATENTは考える。

 従って内閣知財戦略本部も、本部員各位があまり馴染まないかも知れない「オタク」という用語に取組み、その現実と方向性を真正面から知財計画に採択されるよう、SANARI PATENTは強く要望する。

 念の為に上記・野嶋氏の指摘を摘記すれば、
(1)  台北で8月に開催されたコミックフェアでは、日本の美少女ゲームのキャラクター等身像を抱えた若者たちが溢れていた。
(2)  台湾ではオタクを「宅男」「宅女」と訳して親しんでいる。
(3)  北京の秋葉原「中関村」には、オタクと馴染むコスプレカフェやメイドカフェが数多くある。
(4)  タイでも「OTAKU」雑誌は複数刊行されている。
(5)  シンガポールでは、コスプレの愛好者が急増し、年数回、大規模なコスプレイベントが開かれている。
(6)  これらの現象は、日本アニメなど、日本ポップカルチャーのアジアへの浸透と切り離すことはできない。
(7)  アジアへのオタク文化の伝搬は、アジア域における国境を超えるサブカルチャーの流通加速と無縁でない。

更に翻って前記ベネチア・ビエンナーレにおけるグローバルなオタク人気は、キャラクターへの愛着、新しい遠近図法、展示方式の創作などによって、世界各地からの観客インタビューで絶賛されていたことを想起する。

内閣知財戦略本部のwwwご再考を、SANARI PATENTは繰り返して要望する。
(記事修正のご要求・ご意見は sanaripat@gmail.com に送信下さい)
Japan Brand、オタク、ベネチア・ビエンナーレ、ポップカルチャー、アニメ

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