2008年9月7日日曜日

Hoya’s Seven Core Technologies Plus

Hoya’s Seven Core Technologies Plus Energy Efficient Materials and Nanoimprint Technology: HOYAのコア技術および先端技術のグローバル市場展開;チェコ共和国のメガネレンズ販売会社を買収(Aug. 208)など
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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 新興国を含めて世界のメガネ人口が著増しつつあるから、HOYA(海外比率61%)の精緻なメガネガラス技術が世界の知的財産開発を支援してゆくことが疑いない。ただし、メガネガラス販売業界の競争激化で価格は抑制され、HOYAの売上高増勢も抑制されているようであるが、高精度メガネガラスが調達し易くなり、HOYA製品がグローバル市場に量的拡販される効果もあろうと、SANARI PATENTは考える。

 本年度初頭にHOYAはペンタックスを吸収合併し、国内体制を整備すると共に、本年8月にはチェコ共和国のメガネガラスレンズ販売会社Dioptra CZ社を買収するなど海外体制を強化している。HOYAの発表(Aug.21, 2008)によれば、Dioptra CZ社はチェコ共和国において100年以上の歴史をもつDioptraグル-プの一社で、HOYAとしては、同社を傘下に収めたことにより、欧州内の有望市場でありながら、これまで拠点がなかった地域に直接進出することとなる。

 チェコ共和国においては、経済成長による個人消費の増加に伴って累進レンズおよび、より快適な視力が得られる薄型・反射防止コートなどの高付加価値レンズの需要が増加すると予測されるが、HOYAは、既に日本を始め他の欧州、北米、アジアで高い実績を有し、今次買収によってチェコ市場におけるHOYAビジョン製品の拡販を期している。

 翻ってHOYAは次の7つのコア技術を錬磨してきた。
(1)  組成技術
(2)  ガラス熔解技術
(3)  成型技術
(4)  研磨技術
(5)  薄膜技術
(6)  光学設計
(7)  微細加工技術

HOYAは上記コア技術を応用した既存事業の水平展開や、既存事業とは異なる新分野の開拓を進め、HOYAの将来の成長を支える事業の種を育てている。例えば、
(1)  立方晶炭化ケイ素デバイス
(2)  ナノインプリント
(3)  生体置換型有機無機複合人工骨
(4)  スキャニングファイバ内視鏡

HOYAの売上高・生産高ともに海外の割合が国内を上回り、最適地生産と最適地販売の観点から、日本国内に捉われることなく経営資源を投入すると共に、生産・販売のグローバル化だけでなく、世界各地域の文化や風俗を尊重する経営を行い、現地法人のトップには現地の人材を採用するなど、人材のグローバル化を進めているが、内閣知財戦略本部の「知財人材育成計画」も、国内人材から海外現地人材に対象を及ぼすことが極めて重要と、SANARI PATENTは考える。
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HOYA、メガネガラス、チェコ共和国、立方晶炭化ケイ素、ナノインプリント

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