2008年9月1日月曜日

Transfiguration of SHOEI as an Investment Company

Historical Transfiguration of SHOEI as an Investment Company Creating New Forms of Value: 生糸名門から投資価値展開に昭栄創業123年
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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 昭栄の中間報告書(Jan.1~Jun.30, 208)が届いた。その証券コード3003は3001の片倉工業、3002のグンゼ、3004の神栄、3005欠番の中央に位置して、高齢者投資愛好家にとっては生糸商品取引の妙味とイメージが重なり、また若壮年層にとっては「投資により新たな価値を創る」魅力を備えた、業歴123年(株式会社化からは77年)の強靱な企業である。

 今次報告書の冒頭に渡辺健二社長が、「昭栄の新中期計画のスタートは、世界金融市場の混乱や資源エネルギー価格高騰など厳しい環境となり、回復基調にあった不動産市場にも空室率の上昇や賃料の伸び悩みなど調整色が加速した。昭栄は、棚卸資産の前倒し売却や保有有価証券の」一部早期売却・減損処理などにより市況変化に対処する一方、将来の収益基盤作りとして、開発案件を中心に投資を進めている(SANARI PATENT要約)」と述べたが、業績は連結売上高前年同期比1.63倍、営業利益2.39倍と著増している。

 上記昭栄の中期計画は、先の読み難い新たな景気ステージに入ったとの判断に基づいて、不動産、株式、資金調達の3つの市場とも、従来対比不確実性を増しているとの認識にもとで、自社の強みを活かしながら着実に対応策を実施し、期間収益の確保と収益基盤拡大を両立する計画であるが、昭栄がフィールドとする3つの市場がいずれも、グローバルな経済不安の現況を将来したことを考えると、主要国政府の政策の限界のもとで、これら3市場を現実に動かす企業の適格な判断・行動と、それによるこれら企業の着実な発展が業界と民心の安定のために極めて重要であることを、改めて認識させられる。

 そこで昭栄の今次業績を更に具体的に見る。
(1)不動産事業では、資産入替、開発強化、非連結SPC(SANARI PATENT注:特定目的会社:Special Purpose Company)投資、Property Management業務の強化を基本戦略として、持続的な安定成長と将来の収益基盤の拡大を進めている。
(2)投資については、中期計画の3年間で600~800億円の投資を予定し、既に201億円の投資を実施した。例えば千代田区の東亜建設本社ビルを取得して再開発し、当面、東亜建設にリースバックし、更に開発を計画する。
(3)開発案件については、西新井駅西口A街区開発を本年5月着工のほか、北鎌倉有料老人ホーム、虎ノ門1丁目開発、淡路町2丁目開発等。

 いま手元に、株式会社クルードのビジネスレポート(Jun.1, 2007~May 31, 2008)も届いているが、「不動産市場は軟化し、売り手としては厳しい状況になったが、買い手としては割安な投資機会が存在する環境となった」と述べ、投資リターンとリスク軽減のバランスに経営戦略を発揮している。リードは、グローバル機関投資家の日本不動産市場への意欲に注目しているが、丁度、森ビルの「上海環状金融中心」のプレスレビュー(Aug.28, 2008)の模様が内外の注目を集めた。

 昭栄の変容を重ねた業務展開のノウハウを貴重な知財として考察すると共に、その外延の広さを含めて、わが国企業の新たな事業モデルを開発することが必要と、SANARI PATENTは考える。
(記事修正のご要求・ご意見は sanaripat@gmail.com に送信下さい)
Transfiguration、昭栄、生糸、不動産、クリード、上海環状金融中心

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