2008年8月5日火曜日

NISSANN’s Original Technologies Offer Advancements in Cross-Industry

NISSANN’s Original Technologies Offer Advancements in Cross-Industry
Applications: 日産自動車が知財ビジネス拡大(2008-8-4同社発表)
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
別サイト http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog 三井物産・ダスキンの上海・香港公司、売上高著増(20080804記事)
別サイト http://sanaripat.exblog.jp シコーの超小型モータ、グローバル拡販(20080804記事)

 三菱電機など、自社特許のライセンスアウトを積極的にビジネスとしている例は既に多いが、日産自動車の今次発表はオープンイノベーションの見地からも極めて注目される。

1. 日産自動車の発表(SANARI PATENT要約)
1-1 日産自動車は4日、異業種への技術供与を核とした、知的財産ビジネスを拡大することを発表する。自動車メーカーとして開発した技術の開放により、異業種との新たな価値の創造、および自社研究開発の更なる活性化を目指す。
1-2 日産自動車は既に、建設機械業界や農業機械、ビルメンテナンス業界など数社から打診を受け、採用に向けた話し合いを行っており、今後数カ月以内に契約が締結される予定である。日産自動車は、この取組を更に拡大させ、保有する知的財産を積極的に活用する。
1-3 今回供与b候補技術
1-3-1 アラウンドビューモニタ
  車両を上方から見下ろしたような映像を表示できるアラウンドビューモニタの技術を応用し、建設用大型重機、農業機械などの作業性・安全性向上に向けた活用の可能性がある。
1-3-2 遠赤外線イメージセンサ
  数千~数万画素クラスの遠赤外線イメージセンサは、人体などの熱画像が精細に得られる技術である。日産自動車は、その廉価版の開発に成功した。このセンサを用いた小型熱画像センサは、自動車での採用に先行して、熱源監視装置等の非自動車分野に活用可能である。
1-3-3 ブドウポリフェノールフィルタ
天然ブドウ種ポリフェノールの抗アレル物質効果によって、花粉症の原因となるアレル物質の除去効果を大幅に高めた高性能フィルタは、日産ブランド自動車に搭載されているが、マンション用換気(SANARI PATENT注:発表原文の「喚起」は誤記)ユニット等の非自動車業界の製品に活用可能である。

2. SANARI PATENT所見
2-1 上記1-3-3の高性能フィルタ自体が、日産自動車とキッコーマン、東洋紡との共同開発によるもので、異業種連携の成果を示している。
2-2 自社開発技術について、「自社でも他業種でも活用可能なもの」、「自社では活用しないもの」が考えられるが、後者について、開発に従事した社員のベンチャ企業設立(SPIN OUT)を、そのPATENTの供与により援助する大企業の例も見受けられる。
(記事修正のご要求・ご意見は sanaripat@gmail.com に送信下さい)
NISSANN、 Original Technologies、Cross-Industry Applications、アラウンドビューモニタ、遠赤外線、抗アレル

ラベル:

0 件のコメント:

コメントを投稿

登録 コメントの投稿 [Atom]

<< ホーム