2008年7月19日土曜日

Foods Security, IP on Foods Industry Relating to WTO

Foods Security, IP on Foods Industry Relating to WTO: 食糧安全保障、食糧生産イノベーション知財と今次WTO
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
別サイト http://d.hatena.ne.jp/SANARI/  ブランド・商標のデジタル革新と制度の国際調和(20080718記事)

 今次WTOにおいて貿易立国のわが国が望む関税障壁撤廃の進捗が期待されるが、一方、食糧自給率40%のわが国食糧安全保障のため、食糧国産確保の関税措置が必要とされる。
 SANARI PATENTは、農産の工場化、遺伝子組換蛋白質の汎用、大規模養殖漁場の開発による自給率の革新的向上と、食糧原価の国際競争力強化が必須と考えるが、経済産業省の立場では極めて慎重な発言を要するところと推察されるので、昨日の経済産業事務次官定例記者会見の質疑応答を考察する(SANARI PATENT要約)

1. WTO非公式会合
1-1 質疑: WTO の非公式会合が始まるが、大枠合意の見通しと、その意義はどうか。
1-2 応答: 明日、明後日、非公式な閣僚バイ会談を行う。これまで7年間の流れの中で、ある意味では成果を区切りとして挙げるためには、ぎりぎりの最も重要なタイミングに来ている。かなりの確率で合意の可能性も期待される。これがまとまれば、貿易立国である日本にとってみれば、色々な面で経済が閉塞状態にある中で、大変意義があり、ぜひ基本的合意ができることを望んでいる。

2. WTOと食糧安全保障
2-1 質疑: 確かに貿易立国の日本としては、世界的に関税が低下するメリットが大きいが、原油と同様、食糧もお金さえ出せば買える時代が世界的に遠ざかる趨勢のもとで、恐らく今回大枠で合意できるとなった場合には、ある程度農業について日本は妥協せざるを得ないのではないかと思う。そうなった場合、食糧の安全保障も含めたトータルとしての今回の交渉の、日本にとってのメリット・デメリットはどうか。
2-2 応答: 食糧の安全保障については、私どもが第一義的に責任を負っている官庁でもないから、こうあるべきだと、なかなか言い難いところではあるが、国の基本的政策の柱である。農林水産省を挙げて、食糧のセキュリティ、安定供給については、WTOがどうなろうが、きちっと変わらずやってゆくことは大政策である。
   他方で、WTOの交渉については、全体パッケージという格好になるか、予見を言えない。経済産業大臣と農林水産大臣が協力しながら、日本のために最もよい姿をつくっていただくことが重要である。
   きちんとしたルールももとで貿易が行われることが食糧の世界でも重要であり、セキュリティを考えながら、消費国の立場であること、自給率、安定供給と、複雑ではあるが全体をよく考えて、国として一致団結して対応すべきである。

3. SANARI PATENT所見
農商工一体化が国内地域振興についてのみ実施されようとしているが、農林水産の工業化(特に遺伝子工業化と工場生産化)を基軸とする国際総合政策が緊要と考える。
(記事修正のご要求・ご意見は sanaripat@gmail.com に送信下さい)
Foods Security、WTO、食糧安全保障、関税、経済産業大臣

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