2008年7月14日月曜日

Superconductivity Display After G8 by FURUKAWA Electric

Superconductivity Display After G8 by FURUKAWA Electric: 超電導への将来展開と「ロシア・中国・インド」での現実提供(古河電気工業・新社長)
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
別サイト http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog  新日鉱と東邦チタニウム(20080712記事)
別サイト http://d.hatena.ne.jp/SANARI/  横河電機がロシア・ガスプロムと戦略提携(20080713記事)

 イットリウム系超電導電力ケーブルを今次G8において古河電気工業が展示したことは、送電損失の大幅削減を実地に検証したものとして、拡大参加国(全世界のCO2排出総量の8割を占めるといわれる)の注目を集めた。このイットリウム系超電導電力ケーブル展示は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)からISTEC(国際超電導産業技術研究センタが受託した共同開発における古河電気工業の実績が評価された結果と思われる。

 今次古河電気工業株主総会で社長に新任した吉田政雄氏は更に、同社の本年度(2008年度)事業について次のように述べている(SANARI PATENT要約)。
「2007年度連結売上高は1兆1742億円で対前年度比6.3%の増であるが、2008年度は1兆2100億円と見込んでいる。」
「電気通信分野では、光ファイバケーブル市場のグローバルなインフラ主要増に対応して、OFS(古河電気工業の米国100%子会社)の海外拠点を増強すると共に、国内においては、NGN(SANARI PATENT注:次世代ネットワーク)投資の本格化による光デバイスの需要拡大に対応するフォトニクスネットワークの新商品を市場投入する。」
「エネルギー分野では、海外での高圧電力ケーブルの需要拡大に対応してグローバルに生産増強する。」
「自動車・電子分野では、引続き高シェア・ニッチ素材の事業展開を強化する。」

1. 古河電気工業の今次報告におけるグローバル展開(SANARI PATENT要約)
1-1 ロシア
急激な経済成長により通信インフラ整備が加速し、光ファイバケーブルの需要はこの6年間年率16%の高伸び率を示している。古河電気工業グル-プは長距離系・メトロ系などの光ファイバケーブルを、OFSロシアの生産能力増強、寒冷地直接埋没耐性被覆技術の開発により、これに即応している。
1-2 中国
送電インフラの整備が急務とされており、高電圧ケーブル市場はこの6年間年率13%の高伸び率を示している。古河電気工業は、現地生産拠点である瀋陽古河電爛纜有限公司を通じて中国全土に供給し、ている。トップシェアを獲得している。
1-3 インド
自動車産業の成長が著しく、古河電気工業は小型軽量のワイヤーハーネスの現地生産を本年9月から開始すべく、現地合弁会社を昨年8月に設立した。

2. SANARI PATENT所見
  佐成重範弁理士がJTEC(電気通信の国際協力機構)専務理事在任当時、途上国、新興国の「後発利益」が強調された。金属通信回線や移動通信システムが未開発な国域では、直接先端技術による電気通信インフラを構築するメリットがあるとするものである。わが国のようにADSLが普及すると、マンション等で光化が却って遅延する事例も見受けられたが、金属通信回線は盗取適性もあり、途上国・新興国の光処女敷設や、固定電話省略のケータイ普及が容易であったという意味である。
 状況は変化していると思うが、例えば、光ファイバケーブルの冷温耐性等に関するITU国際標準化においてはわが国も大いに寄与しており、古河電気工業のBRICsを含むグローバルな展開に、これらの基盤と同社の研究開発が様々に活用されることを期待する。
(記事修正のご要求・ご意見は sanaripat@gmail.com に送信下さい)
Superconductivity、古河電気工業、NEDO、ISTEC、NGN、ロシア、インド

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