2008年7月11日金曜日

Approach Classified By Sectors

Approach Classified By Sectors and Breakthrough By Innovation: 経産省北畑隆生事務次官の退官挨拶とG8報告
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
別サイト http://d.hatena.ne.jp/SANARI/ 内閣知財戦略本部専門委でネット法案に対する賛否(20080710記事)

 昨日の経済産業事務次官定例記者会見は、本日の同省幹部異動を前にして、北畑隆生事務次官の退官挨拶と共に、今次G8の成果の説明を主たる内容とした。
先ずG8についての応答(SANARI PATENT要約)を考察する。

1. G8成果の評価
1-1 質疑: 明確な数値目標、原油高対策について所感はどうか。
1-2 応答: 久しぶりに世界経済が議論対象になった大成功のサミットだったと思う。ロシアの自由経済入りでG8になってから、政治中心のサミットが続いたが、世界が取組むべき課題が生起して経済に焦点が当たったサミットになった。
 温暖化対策の具体的数字については、今次G8は最終決着点ではなく、来年末のCOP会合が最終点であるから、その中間点としては大きな前進であった。また、主要経済16国が参加して、G8が合意した長期目標を踏まえて、それをG8以外の国も取組んでゆくという強い政治的メッセージが発せられたという意味で、大きな前進があった。
 経済産業省の関係では、セクター別アプローチや、技術革新によるブレークスルーが、長年にわたる経済産業省の主張であるが、それが宣言文に大きく取り上げられた。昨年までは、排出量取引や環境税という文章だったが、セクター別アプローチの有用性、技術革新の資金の必要性が盛り込まれたことを評価する。
 セクター別アプローチというのは、二、三年前に経済産業省の若い課長補佐が中心になって発明した概念である。排出量取引は外国の発明であるが、セクター別アプローチについては先ずEUが有効性を認め、他の先進国、途上国も注目して、今次G8の宣言文に入った。

2. その他、経産省北畑隆生事務次官の発言
2-1 国益と地球環境
  地球環境を良くしなければならないという合意はあるが、それをどのように実現してゆくかは、国益を賭けた外交交渉である。利害の衝突が如実に見えた。G8の中でも、米国と欧州と日本で立場が違うし、欧州の中でも、原子力を推進する国とそれ以外の国で温度差があった。
2-2 経済産業政策の現在と今後
 新経済成長戦略、グローバル戦略、新国家エネルギー戦略、この3戦略が具体的に展開しているが、原油・資源が直面している課題である。

3. SANARI PATENT所見
  経産省北畑隆生事務次官は「自分の国民年金手続後、8月中はスペインに滞在する」と語られたが、他の幹部異動の内容と共に、その清新な意図に対する讃辞が、今朝のマスコミを賑わすであろう。
(記事修正のご要求・ご意見は sanaripat@gmail.com に送信下さい)
G8、経済産業省、セクター別アプローチ、原子力、原油、スペイン

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