2008年5月24日土曜日

Role of JAXA (Japan Aerospace Exploration Agency)

Role of JAXA (Japan Aerospace Exploration Agency):宇宙基本法の体制下における宇宙航空研究開発機構の役割その他、国会質疑応答の考察
弁理士 佐成重範 Google検索SANARI PATENT
別サイト http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog 宇宙開発による国民の実益(2008-5-23記事)

 新設される内閣宇宙開発戦略本部の構成と現・宇宙開発委員会の関係、宇宙開発担当大臣の人選、などと共に審議対象とされたJAXAの役割について国会の質疑応答の内容を考察する。(内容はSANARI PATENT要約)

1. 宇宙開発と一般国民
1-1 質疑(萩生田衆院内閣委委員・自民)
JAXA(宇宙航空研究開発機構)を始め、わが国を代表する宇宙研究開発の権威者の発言が余りにも高い見地に立ち、一般国民にとっては何のために宇宙を研究し開発するのか非常に分かりづらく、生活必需品ではなくて贅沢政策のように思われていると、私は指摘してきた。マスコミのうちには、軍事への拡大を危惧するものもあり、国民生活への寄与を具体的に示すべきである。
1-2 応答(桜田委員)
1-2-1 人工衛星を利用したGPSや放送サービス、災害監視、資源探査等が実用化され、宇宙用に開発された技術、素材等が様々な分野に活用されるなど、宇宙開発利用は我々の身近な生活においても、重要な役割を果たすようになっている。
また、わが国をめぐる安全保障環境の変化や、中国を始めとするアジアや中東など、諸外国における積極的な宇宙開発利用の推進など、国際情勢の変化もあり、宇宙開発利用の重要性はさらに増大している。
1-2-2 わが国の宇宙政策は、これまで宇宙科学の研究などに限定・特化して進められてきたが、今次基本法は、このような宇宙開発利用の重要性増大に対処し、わが国において宇宙開発利用がはたすべき役割を拡大するため、宇宙開発利用を国家戦略として位置づけ、日本国憲法の平和主義の理念にのっとり、これを総合的・計画的に推進するものである。

2. JAXAの役割
2-1 質疑(同)
従来、宇宙開発について独立行政法人JAXAが国の基幹的役割を果たしてきたが、JAXAは2003年に機関を統合して発足し、ロケット打ち上げの失敗もあったが、実は、わが国のロケット打ち上げ成功率は9割以上で、世界一のレベル、8機連続成功などの高水準にある。今後のJAXAの役割は何か。
2-2 応答(文部科学省)
JAXAは、特殊法人・宇宙開発事業団、大学共同利用機関・宇宙科学研究所、独立行政法人・航空技術研究所を統合したので、分散していた人材が一体となって研究開発、信頼性の向上に取り組み得ることになった。
具体的には、ロケット打ち上げ成功率93%(ロケット技術、数値シミュレーション技術、固体ロケットなど宇宙学術の総合)(SANARI PATENT注:「固体ロケット」は「固体燃料ロケット」の略称である:固体の燃料と酸化剤を混煉してロケット本体に充填使用するから、本体の対高温高圧性の開発が必要:「固体燃料ロケット」という呼び名を常用する方が、一般には馴染む)という信頼性の達成、資源探査衛星など科学ミッシヨンの実現、月周回衛星や小惑星着陸の成果を挙げている。

3. SANARI PATENT所見
  JAXAの最近の特許公開事例としては次のように応用性高度なものが多い。
3-1 「直列・並列切り替え式均等化機能付き蓄電セルモジュール」(公開日2008-5-22)
3-2 「飛翔体の流体抵抗を利用した減速方法とその機能を備えた高速移動体」(公開日2008-5-15)
3-3 「放射線検出器および放射線映像装置」(公開日2008-5-1)
3-4 「浸み出し冷却ロケット燃焼器」(公開日2008-5-1)
3-5 「可動ヒンジ」(公開日2008-5-1)
3-6 「飛行データおよび操作手順書を用いた乗員行動再構築システム」(公開日2008-4-24)
3-7 「ボルテックス・ジェネレータ」(公開日2008-4-24)
(記事修正のご要求・ご意見は sanaripat@gmail.com に送信下さい)
JAXA、宇宙航空研究開発機構、宇宙基本法、人工衛星、固体燃料ロケット

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