2008年5月26日月曜日

Performance of EIZAI Co. Stock Holder General Meeting

Innovative Performance of EIZAI Co. Stock Holder General Meeting:エーザイ株式会社株主総会ディスプレイの創造価値
弁理士 佐成重範 Google検索SANARI PATENT
別サイト http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog 消費者庁(2008-5-25記事)
別サイト http://d.hatena.ne.jp/SANARI/ 生物多様性基本法と遺伝子組換生物(2008-5-24記事)

 エーザイの定時株主総会通知が届いた。前期比売上高8.9%増で、構成比96.9%の医薬品は、売上高の46.1%を北米が占めて11.9%増、次いで日本が39.8%を占めて7.1%増である。研究開発費に売上高の30%を投じ対前年度・倍増である。
 総会資料も220ページに及び、索引も的確であるが、知財専門家が特に関心を持つ事項に限定して考察する。

1. 米国企業買収、技術導入、合弁契約による業容の拡大と知財増強(SANARI PATENT要約):
1-1 癌領域のGloval Pipeline強化のため、米国MGI Pharma Inc.の買収契約を締結し(2007-12-10)、2008-1-28発効、MGI社は米州統括会社EIZAI Co. of North Americaの子会社になった。MGIは癌・救急医療に強みを持ち、Unmet Medical Needsを充足する薬剤の獲得・研究開発・生産・販売機能を有する。
 このほか2007-4以降の買収・提携先は、米国のMorphotech Inc.、Solsutis Neuro Science、キッセイ、米国のSebracall、Accenture LLC、スウェーデンのBio Arcteck Neuro Science、ミノファーゲン、Abot Bio Technology、エムズサイエンス、スイスのRochなどである。
1-2 技術導入等の契約締結先・締結時・契約内容は、
1-2-1 武田薬品工業(1997-9-12) 製剤特許に関するライセンス
1-2-2 ドイツのアボット(1997-12-19) 肥満症治療剤の開発・製造・販売
1-2-3 富山化学工業(1998-9-30) リウマチ治療剤の共同開発・販売提携
1-2-4 ドイツのアボット81999-6-16) ヒト型モノクローナル抗体注射剤の開発・販売
1-2-5 イタリアのユーランド(2003-5-2) 硝酸イソソルビドの輸入・その製剤の製造・販売
1-2-6 スイスのノルバティス(2004-2-6) 抗てんかん剤の開発・製造・販売ライセンス
1-2-7 大日本住友製薬(2005-9-29) 糖尿病合併症治療剤の開発・製造・販売ライセンス
1-2-8 米国のセプラコール(2007-7-26) 睡眠導入剤の開発・販売ライセンス
1-2-9 スェーデンのバイオ・アークティック・ニューロサイエンス(2007-12-3)
  対ルツハイマ―病ヒト化モノクローナル抗体の研究・開発・製造・販売ライセンス
1-2-10 ミノファーゲン(2007-12-18) 肝臓疾患用剤・アレルギー薬販売に関するライセンス
1-2-11 エムズサイエンス(2008-3-12) シグマ受容体作動薬に関するオプション契約
1-3 技術導出等は、契約締結先・米国のファイザー、ベルギーのヤンセン
1-4 合弁契約・提携等の契約締結先は、ロンドン大学、イタリアのブラッコ、アイルランドのエラン、日東電工、米国のライガンド。

2 事業等のリスクの開示
投資判断に重要な影響を及ぼす可能性あるリスクを、事業報告書作成時点での判断・予測に従って、明確に開示し、信頼性を高めている。知財専門家の立場で特に関心が持たれる項目を摘記する。(SANARI PATENT要約)
2-1 知財に関するリスク
特許の不成立や特許成立後の無効審判、または取得した特許を適切に保護できない場合、想定より早く他社の市場参入を招き、売上高が減少する可能性がある。
2-2 医療費抑制策
日本では通常2年に一回程度、医療用医薬品の薬価が引き下げられる。欧米・アジア諸国でも医薬品の価格低減への圧力が高まっている。
2-3 後発医薬品に関する競合・訴訟
米国においては、特許期間内であっても、ジェネリック医薬品の申請が可能であり、現在、2品について米国Hatch Waxman法に基づく申請がなされており、エーザイは特許侵害訴訟を提起しているが、その結果が業績に影響する可能性がある。

3.SANARI PATENT所見
野村証券・東洋経済の会社四季報によれば、MGIは癌治療に伴う悪心・嘔吐抑制剤、脳腫瘍向け抗癌剤、骨髄異形成症候群治療剤を保有し、治療用DNAワクチンも開発中で、今後5年間で35%超の成長を企図。
内閣知財戦略本部は知財戦略の分野別特徴に対応する策定を進めているが、「分野別特徴」自体が個別企業の個性を基盤として著変しつつあることを、エーザイの事例が認識させる。
(記事修正のご要求・ご意見は sanaripat@gmail.com に送信下さい)
EIZAI、エーザイ、武田薬品工業、富山化学工業、大日本住友製薬、ジェネリック

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