2008年1月4日金曜日

Evaluation of Brands, KAO vs. SHISEIDO

Evaluation of Brands, KAO vs. SHISEIDO : ブランドの価値評価は、どんな価値があるか(6年前に、花王1兆4273億円、資生堂1兆2990億円の評価例)
弁理士 佐成 重範 sanaripat@nifty.com Google検索SANARI PATENT

1.ブランド比較
ブランドには企業や企業グル-プの競争力と価値とが象徴され、ブランド戦略は知財戦略・経営戦略の要めであるから、ひところ、その定額的価値こと評価も熱心に試みられた。年初のDIAMOND online が、「花王の攻勢に資生堂とユニ・チャ-ムの結束」というテ-マをinsideのトップに置いているので、6年ほど前まで、経済産業省もブランドの定額的価値評価に熱心であった当事の、花王と資生堂のブランド価値評価を回顧し、価値評価方法論の参考にしたい。

2. DIAMOND onlineの観察
先ず現時点での花王と資生堂のブランド競争をDIAMOND onlineの観察によって見よう。(SANARI PATENT要約)
2-1  日用品大手メ―カ同士の提携話が、資生堂とユニ・チャ-ムの業務提携にによって、やっと動き出した。この話は2年前に始まったのに、容易に進捗しなかったが、本年初から資生堂が、4製品の生産をユニ・チャ-ムに委託することを決定し、ユニ・チャ-ムの不織布生産ノウハウによって製造コスト削減を実現すると見られる。
2-2  この分野で物流や販売網などの業務提携加速の可能性が言われているのは、花王やP&Gの対資生堂攻勢が激化しているからである。「日用品全般」という点で資生堂はその出遅れを克服すべく、総合力を発揮しようとしていると見られている。
2-3  原材料価格高騰と小売店からの価格要求が強まり、大手日用品メ―カ間の業界再編的な動きが加速する可能性もある。

3.ブランドの視点
   ブランドの単なる無形価値のみでなく、生産ノウハウの取得によるコスト削減という実質効果をも目的としているので、ブランド評価増価に説得力がある。
  ブランドが著名であることによって市場価格を増価できること、換言すれば、その呼称によって市場価格を増価できることによってブランド価値が成立し、評価対象となるところに、むしろブランドの本質がある。

4.経済産業省の6年前
4-1 そこで経済産業省は、6年ほど前に、「ブランド価値評価研究会」に委嘱した研究結果を公表したことがある。それはブランドの定義を次のように定めた。
  「企業が自社の製品等を競争相手の製品等と識別化または差別化するためのネ-ム、ロゴ、マ-ク、シンボル、パッケ-ジデザインなどの標章」
4-2  そして、ここで設定されたブランドの定額価値評価方法は、SANARI PATENTが極端に簡単化すれば、ブランドによる超過収益額の将来発生予測額を元本現価するものである。
4-3  その算式(一種の回帰方程式とSANARI PATENTは解する)に基づき算定されていた結果が、花王と資生堂については標題に掲げた価額であったが、現在の知財専門家はこれをどう評価されるであろうか。
(この記事の修正ご要求は、sanaripat@nifty.comに送信下さい)
Brand、Evaluation、花王、ユニ・チャ-ム、資生堂、ブランド、価値評価

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