2013年6月9日日曜日

閣議決定した「知的財産ビジョン」の新味と古味


弁理士 佐成重範 Google検索 SANARI PATENT
昨週末(2013-06-07)閣議決定された「知的財産基本政策」と「知的財産ビジョン」2013-06-08B Site http://sanaripatent.blogspot.com)のうち「ビジョン」を見る(SANARI PATENT要約)。
1.     長い伝統・豊かな分化・広分野の最先端技術によってわが国は、知的財産を強みとして世界のリーダーシップを取るべきだ。
2.     特に環境エネルギー技術、健康と防災の安心技術、ソフトパワーについて世界市場シェア・技術サービス貿易を拡大する。
3.     社会のグローバル化・フラット化・オープン化により、国境のない経済活動が加速するから、その国際知的財産システムをわが国のイニシアチブで構築する。TPPでも、その強い意志を示す。
4.     今後10年間に、パラダイムの変化や技術・アイデアの革新は、予想もつかない。状況変化に即応する。
5.     既にデジタルネットワーク技術の導入や経済のグローバル化によって、世界の産業構造やビジネスモデルは根本から様変わりしている。従来の事業モデルの改善にとどまらず、事業モデルそのものを創造・転換する。オープン化された知的活動環境を活用し、世界中の多くの主体により創造された価値を取込んで事業に繋げる。
6.     「世界市場」の意味も変化した。あらゆる国・所得層を対象とし、文化・人・技術を交流する市場となった。
7.     企業の知財戦略も、知的財産の権利化のみならず、秘匿化による知的財産の独占や、標準化による市場の拡大、調達コストの削減など、知財マネジメントの幅広い選択肢が存在する(佐成重範弁理士所見→この項の中身は、今まで10年以上も繰返してきた話で、全く新味がないし、特に新興国との関係では、我が国の無策を露呈した局面で、恥ずかしい思いを述べるべきだ。)
8.     ネットワークを介したクラウドコンピューティングや、3次元プリンタを活用したデジタルファブリケーションに見られるように、ものづくりとコンテンツが分野横断的に複雑に絡み合う今日の産業構造に対応し、多種多様な知財マネジメントを支える知的財産制度が求められている。
(訂正のご要求は sanaripat@gmail.com mail下さい)


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