2012年8月20日月曜日

日産化学工業の「メソ孔を有する球状シリカ粒子ゾル」の多分野効用

ライトスター(日産化学工業商標)の特長である多数のメソ孔を活用
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat
日産化学工業株が先週末(2012-08-17)、年初来高値を更新して933円を付け、1月高値784円の19%高を示した。今年度上半期の業績予想については先日(2012-07-31)上方修正を発表し、「主要製品の売上高が全般的に当初予想を上回った」と説明している。
今後更に増収増益起動が予想される開発成果としては先ず、「メソ孔を有する球状シリカ粒子ゾル」の多分野にわたる多様な効用が挙げられよう。日産化学工業は次のように説明している(2012-02-28)(SANARI PATENT要約)。
1. 日産化学工業は、メソ孔(2~50nmの細孔)を有するサブミクロンサイズの球状シリカ粒子を開発し、溶液に分散させたゾル「ライトスター」(日産化学工業の登録商標)として提供を開始した。
2. 今回日産化学工業が開発した粒子は、細長いナノ粒子が相互に結合した組織で、機械的強度を併有する。球状の粒径は約0.5~0.8ミクロン、比表面積は約250m2/gを有する。この粒子の製造において、メソ孔の形成に有機物を全く使用しない、環境にクリーンなプロセスを確立している(SANARI PATENT考察:「有機物」以外の物質についても言及しておく方が良い)。ライトスターは、この粒子を水やアルコールに分散することにより、使用場面での操作が容易である。
3. ライトスターの特長である多数のメソ孔を活用して、触媒・酵素・抗菌剤などの担体・徐放性担体・吸着剤・断熱材、遮音材・防眩材(光散乱効果の高度化)・艶消材・光拡散コート材・反射防止材などへ用途を展開し、2017年に10億円の売上高を目指す。佐成重範弁理士所見→上記3の特性が、多様なイノベーション効果を広汎な分野で発揮すると共に、量産のコスト効果が望まれる。(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

0 件のコメント:

コメントを投稿

登録 コメントの投稿 [Atom]

<< ホーム