2011年9月21日水曜日

キャノン御手洗冨士夫会長・満76歳の壮健とサービス精神

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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昨日(2011-09-20)のキャノン説明会についてはC Siteに既述したが、明後日満76歳に達する同社・御手洗冨士夫会長の若さ(発音明晰)とサービス精神(参加者にとって有用な資料を努めて提供し、質問にも率直に勘所を丁重に答弁する)に改めて感銘したので、その要点を以下に備忘する。なお、御手洗冨士夫会長は中央大学法科卒だが、内閣知財戦略本部本部員として実質的にその政策立案を主導し、キャノンにおいても丸島儀一弁理士ほかを重用して特許発明数17万件を超える知的財産企業に成長させるなど、キャノンでの米国勤務歴が知見を豊かにして、経団連会長から同名誉会長に至っているものと理解し、学歴に捉われない自己開発こそ人材輩出の決め手と、改めて痛感している。
(1) キャノンの強みは、「ものづくりで利益を出すこと」だが、生産の効率化は「セル生産方式」すなわち「少人数のチームが複数の工程を担当して一つの商品を完成する方式」を更に進化させ、「マンマシンセル方式」すなわち「独自の製造装置を創出してセルに組込み、人と設備を融合した生産方式」を活用したことによる(SANARI PATENT要約)。
(2) 更に全社体制としては、自社生産体制にこだわり、「内製化」で、コストダウン・製品の差別化・技術のブラックボックス化・フレキシブルな生産・リードタイム短縮・品質向上を、「自動化」で生産効率向上・消費地生産を、「マシンセル方式」で生産効率向上・設計からのコストダウン・リードタイム短縮を実現している。
(3) 2015年には、売上高5兆円以上、営業利益率20%以上、純利益率10%以上、株主資本比率75%以上とする。
(4) 世界著名企業の業歴年数を対比すると、米国DuPont・209年、P and G・174年、Eastman Kodak・131年、GE・119年、XEROX・105年、IBM・100年、TI・81年、欧州Siemens・164年、Nokia・145年、Philips・120年に対して、東芝107年、日立91年、パナソニック76年、キャノン74年で、わが国企業は、繁栄永続の体質と戦略を更に充実すべきである(SANARI PATENT要約)。
SANARI PATENT所見
キャノンは昨日(2011-09-20)、「地レジ対応テレビを活用したクラウド型情報配信サービスを試験運用し、地上デジタル放送と配信等を融合した新サービス・フレミクスTV」を発表したが、地デジとクラウドという当面の活用対象に融合機能を創出したことにも、御手洗会長由来サービス精神の発露を見る。
(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

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