2012年4月21日土曜日

産業革新機構

メモリーとシステムLSI、産業革新機構に対する批判を考察


弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog

R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

Twitter http://twitter.com/sanaripat

産業革新機構は、株式会社出版デジタル機構への投資決定(2012-03-29)に続いて、このほど、グローバルに風力発電など自家発電システムを供給しているゼファー株式会社への追加出資を決定(2012-04-10)するなど、産業革新への機能発揮を目指しているが、その活動については賛同意見ばかりではなく、厳しい批判も見受けられ、併せ考察することが、知財関係者として重要である。例えばDIAMOND onlineは「産業革新機構のシステムLSI再建策はナンセンス、これがに民の意欲と力を輝かせる産業政策だ」と題する次の川上 拓氏レポート(SANARI PATENT要約)を発表した(2012-04-20)。

1. エルピーダメモリ破綻でメモリーに注目が集まっているが、システムLSIの分野にも「末路」が迫っていることに注目不足である。この分野に関する産業革新機構の動きと経済産業省の意向は、民間半導体エンジニア達の意欲と力を削ぎかねない。

2. システムLSI再編に関する産業革新機構案は、疑問だらけだ。ルネサスエレクトロニクスの山形セミコンダクタと、富士通セミコンダクタ三重工場の問題に焦点を絞っても、産業革新機構は、この2工場とエルピーダ広島工場を、米-アブダビ系のロジックファンドリーであるGlobal Foundriesと共同で、買収統合しようとしているようだ。

3. GFは、米Advaced Micro Deviceが生産施設全てをアブダビAdvamced Technology Investmentに売却した際、ATICがシンガポールのChartered Semi-Conductorも買収し、GFとしては台湾TSMC、UMCに次ぐ世界第3位のロジック系専業Foundryに仕上げた会社である。

4. 産業革新機構は、GFの全体を買収して全体経営権を掌握することにより立て直しを考えるほかないが、それには5000億円を超える資金を要し、そこまでなし得ぬ状態で、GFと連携することになり、それでは成功は到底得られない。

5. 他方、産業革新機構が買収しようとしている上記の三重・山形の工場は、いずれも業績反転、収益の芽がでており、かならずしも「救済」の対象ではない。

6. 経済産業省は、大企業の合従連衡という旧弊な案から離れて、現場の情報と実力に基いて、収益化できる半導体工場と設計要員を活かすべきである。

佐成重範弁理士→上記、過度要約しているので、レポート原文に即して実態を考察すべきである。

(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください) 産業革新機構 システムLSI エルピーダ





0 件のコメント:

コメントを投稿

登録 コメントの投稿 [Atom]

<< ホーム