2011年2月4日金曜日

講談社がコンテンツの翻訳奨励と百度検索

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat
日本コンテンツを海外に発信することは内閣知財戦略本部のソフトパワー戦略だが、講談社の「海外への働きかけ」は、その民間ベース事業として高く評価すべきであろう。講談社は「1905年に創業以来、出版文化を通じて、世界の人々との相互理解を深めるべく、微力を尽くしてまいりました」として、創業100周年記念事業には「大江健三郎賞」を創設し、「可能性・成果をもつ文学の言葉」の「英仏独語への翻訳および世界での刊行」を対象としている。また講談社は、野間文芸翻訳賞を永井荷風選集の中国語訳、日蝕の韓国語訳などをモスクワなど世界各地で授賞している。講談社文芸翻訳奨励基金や野間アフリカ出版賞も、行政の及ばなかったコンテンツ展開の分野を開いている。
一方で講談社は、中国のインターネット検索で独占的な地位を占める「百度」の日本版サイトで、講談社の小説やマンガが無断で公開されているとして「日本の出版界全体に対する暴挙」「断固として削除を求め、改善されない場合は、法的措置も検討せざるを得ません」との声明を2011-02-01に出した。無断で公開されているのは百度が運営する「Baiduライブラリ」で、利用者が投稿した電子文書を別の利用者が自由にダウンロードできるサービスであって、「百鬼夜行シリーズ」「聖星おにいさん」「ハチミツとクローバ」などである(毎日)。ドラゴンポールも(JCASTニュース)。
SANARI PATENT所見
Googleの検索については著作権側との調整も行われ、公取の見解も明示されているが、著作権法の各国間相違もあり、検索によるコンテンツ活用の普及は好ましい一方で、権利制限の在り方に関する国際調和も含む標準化が望まれる。
(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

ラベル:

0 件のコメント:

コメントを投稿

登録 コメントの投稿 [Atom]

<< ホーム