2008年1月23日水曜日

IP High Court Supports ARMANI Trade Mark

IP High Court Supports ARMANI Trade Mark 商標権登録無効審決の取消請求に対する知財高裁棄却判決(2008-1-17)の考察
弁理士 佐成 重範 sanaripat@nifty.com Google検索SANARI PATENT
別サイト http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog/ 2008-1-23 インドにおける自動車製造の国際競争

  インタ-ネット卸販売業者が「鳥図柄とROYAL ARMANY文字」から成る商標権登録を得たが、イタリアの「ARMANI」ブランドとの類似性から、登録を無効と審決された事件である。審決取消請求が棄却された。

1. 服飾品・腕時計の綜合ブランド
1-1 「図柄とROYAL ARMANY文字」の組合せ商標の登録を無効とする特許庁の審決に対して、その商標権者Xが審決取消請求を知財高裁に提起したが、知財高裁はこの請求を棄却した(2008-1-17)。
1-2 上記「ARMANY」の「Y」を「I」とすると、「ARMANI」、すなわち、著名なイタリアのデザイナ-「DIORGIO ARMANI」の略称と同一になるが、ARMANIは同人の取扱いに係る商品を表示する標章として広く知られ、強い印象力を有するARMANIから生ずる称呼「アルマ-ニ」と対比すると、ARMANY登録商標は、「マ」に長音を伴うか否か、語末がYかIかが違うけれども、母音を若干伸ばす程度で音調・音感は同じであり、全体として類似商標、すなわち、その登録は無効と判断される可能性があった。

2. 登録商標「ARMANY」の商標権者Xの主張
2-1 ARMANYの登録無効審決を請求したソシエテアノニム(本稿における略称)が示す引用商標(ARMANI)は、腕時計に使用されたが、服飾品等、わが国の需要者層において広く認識されていたと認められる事実がない。
2-2 ARMANIの商標権者であるアルマ-ニ本人でないソシエテアノニムが引用商標(ARMANI)を使用していた事実は認められず、ソシエテアノニム(SANARI PATENT 注:今次知財高裁訴訟における被告)には、保護に値する業務上の信用の存在が認められない。
2-3 「アルマ-ニ」の表示に接した者が、デザイナ-G.ARMANIを直ちに想起するほどに、その略称として広く認識されているとはいえない。
2-4 G.ARMANIがデザイナ-として著名であるという事実があるとしても、その事実は人格権として一身専属的なものである。
2-5 X の登録商標「ROYAL ARMANY」は、一連一体のROYAL ARMANYとして創造語的商標である。
2-6 登録商標と引用商標の各図形は、鳥が羽を広げていることだけは似ているが、鳥の種類も王冠の有無も異なる。文字を切り離して類似を判断するのは誤りである。

3. 知財高裁の判断(SANARI PATENT要約)
3-1 アルマ-ニ標章の著名性
3-1-1 売上対比でルイヴィトン1兆3080億円、グッチ2760億円、ポロ2400億円、アルマ-ニ1200億円(SANARI PATENT 注:2000年の年間と解する)である。
3-1-2 News Weekにも「年間10億ドルのファッション帝国を築いた」と記載された。
3-1-3 わが国でもJRやメトロの主要駅に構内ポスタ-が掲示された。
3-2 商標法(4-1-15)の法意
   混同のおそれある商標の登録を一般的に排除しようとするものであり、出願商標と他人の使用する商標との関係での混同のみに限定しておらず、他人の商号や商品表示、営業表示との関係での混同も包含すると解すべきである。
3-3 原告と被告の商標の指定商品は、同一または類似するか、あるいは、共にファッション関連商品同士で、関連性が高い。

4. SANARI PATENT所見
  知財専門家が商標権出願について業務を行う場合には、法的安定のため、広汎な知見を要することが、再認識される。
(注)平成19(行ケ)10142審決取消請求事件・平成20-1-17判決
(この記事の修正ご要求は、sanaripat@nifty.comに送信下さい)
ARMANI、ルイヴィトン、商標権、知財高裁、ファッション

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